平成20年2月7日
金融庁

平成19年3月期に係る有価証券報告書の重點審査結果について

平成19年3月期に係る有価証券報告書(平成19年7月2日期限)を提出した全國3,380社を対象として、各財務局および福岡財務支局並びに沖縄総合事務局において、重點審査を実施し、その結果について、別添審査結果のとおり取りまとめました。

提出會社におかれましては、今後、有価証券報告書を作成する上で、別添審査結果の內容をご理解いただき、適切な開示を行うようお願いします。

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
総務企畫局企業開示課(內線3661、3670)


別添

平成19年3月期に係る有価証券報告書の重點審査結果について

I . はじめに

重點審査については、各財務局及び福岡財務支局並びに沖縄総合事務局(以下「財務局等」という。)において、開示上重要な事項や法令改正により記載內容が追加された事項等に関して、有価証券報告書提出會社から有価証券報告書の提出に合わせて「調査票」を提出して頂き、これを基に記載內容等に係る審査を実施してきております。

平成19年3月期有価証券報告書に係る重點審査は、有価証券報告書提出會社の事業年度の末日が平成19年3月31日から平成20年3月30日までの同報告書提出會社を対象として行っております。今回は、決算期が集中する3月31日決算會社である3,380社を対象として行った重點審査の結果を公表するものです。

II . 審査方法

平成18年5月に施行された會社法において、株式?新株予約権の種類等の柔軟化や機関設計の柔軟化、剰余金の配當規制の弾力化などが講じられ、従來のルールが大きく見直されたことを受けて、有価証券報告書等の開示內容の改正が行われました。

また、昨今の組織再編の実情を踏まえ、開示會社が株式交換等の組織再編行為を行う場合の開示內容を充実するための改正が行われました。

これらの改正を受け、開示すべき事項が適切に記載されているかについて、別紙のとおり審査を実施しました。

III . 審査結果の概要

別紙に基づき財務局等において審査を行った結果、記載內容が不十分と認められた事項がある提出會社に対し、訂正を求めました。

記載內容が不十分と認められた主な事例は次のとおりであり、(1)については、調査票提出會社の約1割に、(2)の各項目については、それぞれ提出會社の約5割にのぼりました。

  • (1)配當政策に関する事項のうち、毎事業年度における配當の回數についての基本的な方針、配當の決定機関について記載していない。

  • (2)コーポレート?ガバナンスの狀況のうち、

    • 定款で取締役の定數又は取締役の資格制限について定め、また、取締役の選解任の決議要件について會社法と異なる別段の定めをしているが、その內容を記載していない。

    • 株主総會決議事項を取締役會で決議することができることとしているが、その事項及びその理由を記載していない。

    • 株主総會の特別決議要件を変更しているが、その內容及びその理由を記載していない。

IV . おわりに

今回の重點審査では、新たに開示項目となったものについて、記載事項の一部が記載漏れとなっているなど不十分な事例が多數認められました。

有価証券報告書には、投資者保護を図るため、投資判斷に有用な情報を記載することとされており、こうした観點から法令改正が行われております。

したがって、有価証券報告書の提出にあたっては、法令改正が行われることを前提に、同報告書の提出時點における法令様式等を十分に確認の上、適切に開示を行うようお願いいたします。


別紙)

1. 対処すべき課題について

財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めている場合、會社法施行規則127條各號に掲げる事項を記載しているか。

2. 経営上の重要な契約等について

  • (1)當連結會計年度(事業年度)の開始日から當連結會計年度末(事業年度末)までの間において、吸収合併又は新設合併が行われることが、業務執行を決定する機関により決定されている場合、

    • 吸収合併消滅會社となる會社又は新設合併消滅會社となる會社の株式1株又は持分に割り當てられる吸収合併存続會社となる會社又は新設合併設立會社となる會社の株式の數又は持分の內容及びその算定根拠並びに當該吸収合併又は新設合併の後の吸収合併存続會社となる會社又は新設合併設立會社となる會社の資本金?事業の內容を記載しているか。

    • 當該吸収合併又は新設合併について、企業內容等の開示に関する內閣府令19條2項7の3號、7の4號、15の3號又は15の4號に該當するものとして、臨時報告書を提出しているか。

  • (2)當連結會計年度(事業年度)の開始日から當連結會計年度末(事業年度末)までの間において、重要な事業の全部若しくは一部の譲渡又は重要な事業の全部若しくは一部の譲受けが行われることが、業務執行を決定する機関により決定されている場合、

    • その概要について記載しているか。

    • 當該事業の譲渡又は譲受けについて、企業內容等の開示に関する內閣府令19條2項8號又は16號に該當するものとして、臨時報告書を提出しているか。

  • (3)當連結會計年度(事業年度)の開始日から當連結會計年度末(事業年度末)までの間において、株式交換又は株式移転が行われることが、業務執行を決定する機関により決定されている場合、

    • 株式交換完全子會社となる會社又は株式移転完全子會社となる會社の株式1株に割り當てられる株式交換完全親會社となる會社又は株式移転完全親會社となる會社の株式の數又は持分の內容及びその算定根拠並びに當該株式交換及び株式移転の後の株式交換完全親會社等となる會社の資本金?事業の內容を記載しているか。

    • 當該株式交換又は株式移転について、企業內容等の開示に関する內閣府令19條2項6の2號、6の3號、14の2號又は14の3號に該當するものとして、臨時報告書を提出しているか。

  • (4)當連結會計年度(事業年度)の開始日から當連結會計年度末(事業年度末)までの間において、吸収分割又は新設分割が行われることが、業務執行を決定する機関により決定されている場合、

    • 吸収分割會社となる會社又は新設分割會社となる會社に割り當てられる吸収分割承継會社となる會社又は新設分割設立會社となる會社の株式の數又は持分の內容及びその算定根拠並びに當該吸収分割又は新設分割の後の吸収分割承継會社となる會社又は新設分割設立會社となる會社の資本金?事業の內容を記載しているか。

    • 當該吸収分割又は新設分割について、企業內容等の開示に関する內閣府令19條2項7號、7の2號、15號又は15の2號に該當するものとして、臨時報告書を提出しているか。

3. 「株式の総數等」について

  • (1)會社法108條1項各號に掲げる事項について異なる定めをした內容の異なる2以上の種類の株式を発行することとしている場合、

    • 株式の種類ごとに株式の具體的な內容を欄外に記載しているか。

    • 取得請求権付株式について、取得の対価及び請求期間を欄外に記載しているか。

    • 取得條項付株式について、取得の対価及び取得事由を欄外に記載しているか。

    • 全部取得條項付種類株式について、取得対価の決定方法及び條件を欄外に記載しているか。

    • 譲渡制限株式について、會社が譲渡を承認したとみなす場合の條件を欄外に記載しているか。

    • 議決権制限株式について、議決権行使事項及び條件を欄外に記載しているか。

    • 拒否権付株式について、種類株主を構成員とする種類株主総會の決議を必要とする事項及び條件を欄外に記載しているか。

    • 種類株主を構成員とする種類株主総會において取締役又は監査役を選任する株式について、選任する取締役又は監査役の數を欄外に記載しているか。

  • (2)ある種類株式の內容として、會社法322條1項の規定による種類株主総會の決議を要しない旨定款で定めている場合、欄外にその旨を記載しているか。

  • (3)無議決権株式又は議決権制限株式であるが、定款の定めにより議決権を有することとなる株式を発行することとしている場合、欄外にその旨及びその內容を記載しているか。

  • (4)発行する全部の株式の內容について會社法107條1項各號に規定する事項を定めている場合、その具體的な內容を欄外に記載しているか。

4. 「配當政策」について

  • (1)毎事業年度における配當の回數についての基本的な方針、配當の決定機関について記載しているか。

  • (2)配當財産が金銭以外の財産である場合、

    • その內容を記載しているか。

    • 當該配當財産に代えて金銭を交付することを會社に対して請求する権利を與えている場合、その內容を記載しているか。

  • (3)會社法454條5項に規定する中間配當をすることができる旨を定款で定めている場合、その內容を記載しているか。

  • (4)當事業年度に會社法453條に規定する剰余金の配當をしている場合、當該剰余金の配當についての株主総會又は取締役會の決議年月日並びに各決議ごとの配當金の総額及び1株あたりの配當額を注記しているか。

5. 「コーポレート?ガバナンスの狀況」について

  • (1)社外取締役、會計參與、社外監査役又は會計監査人との間で會社法427條1項に規定する責任限定契約を締結している場合、當該契約內容の概要を記載しているか。

  • (2)會社法373條1項に規定する特別取締役による取締役會の決議制度を定めている場合、その內容を記載しているか。

  • (3)定款で取締役の定數又は取締役の資格制限について定め、また、取締役の選解任の決議要件について會社法と異なる別段の定めをしている場合、その內容を記載しているか。

  • (4)株主総會決議事項を取締役會で決議することができることとしている場合、その事項及びその理由を記載しているか。

  • (5)取締役會決議事項を株主総會では決議できないことを定款で定めている場合、その事項及びその理由を記載しているか。

  • (6)株主総會の特別決議要件を変更している場合、その內容及びその理由を記載しているか。

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